フィリップ・グラス(Philip Glass)ってご存知ですか?
世界的に有名な作曲家であり演奏家でありながらも、
ここ日本においては、ロック系はもちろん、クラシック系の人に話をしても、本当に知らない人が多くて悲しいです・・・
本当に知る人ぞ知るアーティスト=ミュージシャンです。
少数とは言え、ご存知の方もいるかとは思いますが、あえてフィリップ・グラス(Philip Glass)について語ります。
フィリップ・グラスは1937年生まれのアメリカの作曲家です。
彼の音楽は現代音楽の中でもミニマル・ミュージックに分類されますが、
どうやら本人は気に入らないようです。
皆さんにとって「ミニマル・ミュージック」って出てきた時点で、
何じゃそれ?ですよね。
「ミニマル・ミュージック」について知りたい方は検索して調べてください。
テリー・ライリー、スティーブ・ライヒなど
皆さんの知らない作曲家の名前がたくさん出てくるでしょう。
フィリップ・グラスは映画音楽(キャンディーマンなど)も作曲していますので、
もしかしたら、どこかで聴いているかもしれませんね。
ところで、フィリップ・グラスとの出会いについてお話しします。
19~20歳くらいのころですが、当時、読んでいた音楽雑誌で
フィリップ・グラスの「フォトグラファー」(The Photographer)が紹介されていました。
紹介文で、ミニマル・ミュージックであることやマイク・オールドフィールドが影響を受けている(本当ですかね?)などと書かれていたので興味を持ちました。
そんなときにフィリップ・グラス・アンサンブル(Philip Glass Ensemble)の来日公演があり、
フィリップ・グラスの曲を聴いたことも無いのに、コンサートを観に行きました。
30年以上前で、1983年か1984年くらいだったと思います。
確か、会場が郵便貯金ホールだったと思いますが、
地下鉄の駅から向かっているときに、
アメリカ人から声をかけられまして、
一緒に郵便貯金ホールへ向かったと記憶しています。
その方はフィリップ・グラスのオペラを聴いたことがあるというような話をしていましたが、
何しろフィリップ・グラスの音楽を聴いたことが無い私は、
オペラもあるんだ、くらいに思っていました。
さて、フィリップ・グラス・アンサンブルのコンサートですが、
フィリップ・グラスはオルガン担当、
他に管楽器、キーボードなど6人編成だったと記憶しています。
なぜか真ん中に背中を向けてミキサーがいました。
このコンサートがすごかったんですよ。
サウンド、楽曲、何しろ初めての体験で、
コンサートが終わった後は茫然としていましたね。
選曲は「グラスワークス」(Glassworks)、「フォトグラファー」(The Photographer)、「コヤニスカッツィ」(Koyaanisqatsi) 、
「浜辺のアインシュタイン」(Einstein on the Beach) からだったと思います。
「コヤニスカッツィ」は1982年に制作されたドキュメンタリー映画、
「浜辺のアインシュタイン」は1976年に発表されたオペラです。
当時のコンサートの様子がYoutubeにアップされていました。
フィリップ・グラスがインタビュー形式で語っています。
昔、自分が観たコンサートと同じ内容の動画が観れるなんて想像できませんでしたね。
久々に観て感動しました。
こちらは2014年の演奏です。フィリップ・グラスがピアノを演奏しています。
本当に旋律がいいです。感動します。
私はプログレッシブ・ロックやヘヴィーメタルなどロック系ベーシストですが、
フィリップ・グラスの音楽は、いつ聴いても感動しますね。
フィリップ・グラスは売れない頃、
ニューヨークでタクシー運転手をしながら作曲活動をしていたらしいです。
本当かどうかわかりませんが、
タクシーの客が、
「さっき、フィリップ・グラスのオペラを観たんだよ」
と話したところ
「それは私のオペラです」
みたいな会話があったそうです。
2016年に来日していたそうです。
大変残念なことに、来日したことを知りませんでした。
観に行けばよかったなーと思っています。
次回は、いつ来日するかわからないし、
すでに80歳くらいの高齢なので、
もう、観れないかもしれないですね。
知らなかったことを後悔しています。