初投稿 トイピアノ

こんちは!

Rockzaemonです。

初めての投稿です。

音楽経験は物心つく前からの音楽好きだったことに始まったようです。

まぁ自分の記憶にはありませんが。

「おけいこ」ではないです、そんな時代じゃなかったし(けっこ~年寄り)、だからあくまで最初はラジオなどから「聞く」だけで始まったことですけどね。

その後、我流でピアニカ弾いて鍵盤を覚えたり。

そのうちバンドで我流でキーボード担当したり。

そんなんで音楽に入り込んでいったんですけど、今はクラシカルの色合いの方が強いでしょかね。

 

「このまま死んでいってもな~」と思い、作曲なんてものはやっていましたが特に価値も感じなんですけど、まぁちょっとは作っておいてから死んでいこうと考えて。

10年くらい前から気が向いたときに「実際に演奏する音楽」ということを前提に、主に鍵盤用に曲を書いています。

鍵盤、もちろん最初はピアノしか考えていなかったのですが。

ちょっとだけは自分も弾きますけど、ピアノってのは数百キロの重量がありますからギターやベース、あるいは解体したドラムのように自分で運ぶのは困難だし、まずムリ。

だから演奏に対してだんだんと腕前が上がってきて楽器というものがどう扱えばよいのかがわかってくると、可能であれば自分がいつも弾いている楽器、あるいはとても慣れた楽器で本番でも演奏したい。

ピアノは良いものなら新製品であったって数千万円はする楽器だし。

音楽なんかやっていて経済的に豊かになるわきゃないし。

だからすんげ~良い楽器は諦めるとしても、せめて自分が慣れた楽器で演奏したい。

でも、そんなのはほぼ不可能なんですよねぇ。

 

そこで。

ある時思いついたのですが。

ガキの頃テレビなどで偶然見かけて、これなら自分でもいつかは買えるだろ?と憧れていた楽器。

その一つが「トイピアノ」と言うヤツです、おもちゃピアノ。

デカいものでもまぁ50センチくらいの幅のモノでしょうか。

それなら持ち運べるし、キャリーカートなどを使えばゴロゴロ転がしてどこへでも持っていける。

しかもちっちぇ~からホールでなくても演奏できる。

そういう楽器を選択して演奏するってことも考えられるぢゃねぇかってことに気づいたわけです。

 

でも。

そういうもので演奏するのはいいとして、音域が少ないものが多いトイピアノ。

演奏するためのレパートリーがない。

大概鍵盤弾きなんて人種は頭が固いから臨機応変ってことができない。

なんせピアノなんて88音も鍵盤があるわけで、そういうちょ~広音域の楽器なんてぜ~たくをぶっこいていた人間はたいがいそんなもので柔軟性に著しく欠けるもんですよね。

金持ちのガキに生まれた人間は創意工夫ってことができない、それと一緒。

それが自分にも言えて、「2オクターブや3オクターブ程度しか音域のない楽器で弾ける曲がねぇぢゃんかよ!」となってしまって。

 

でも、そこはもうちょっとだけ自分の頭には柔軟性があったようで。

「曲がないなら自分で作ればいい!」と。

次の画像のようなトイピアノ、画像のモノはKAWAI楽器で制作されている・いたものです。

 

 

手前の小さいヤツ、F-Cの2.5オクターブの楽器は意外に新しく2016年に新発売になったアップライト型のもので。

大きなグランドピアノ型の方はけっこ~昔から製造されているのです。

トイピアノの歴史は古く、チェンバロなどの全盛期の16世紀くらいからあったんだろうとは思うのです。

最初は手慰みものとしてできた西洋の楽器は15世紀ごろからどんどんと改良発展を遂げて行き、鍵盤楽器としては17世紀のパイプオルガンがもっとも荘厳な大掛かり楽器として完成されたんでしょう。

そして「弦を使う」という楽器はハープを起源として、あくまで弦を手指でコントロールしていくギターの部類とかバイオリンの部類に昇華されていく部類と、もっと音を華やかに自由にコントロールするためにあるものを媒体として弦を叩いたり弾いたりして使っていく部類に分かれてきて。

それが「鍵盤を使う」という弦楽器。

ハープを横たえて、それを木琴などと同じようにバチ(マレット)で叩く形が考えられたんでしょうね、ハンガリーやアジアにに残るツィンバロンという楽器が今でもありますけど。

そこにオルガンのように鍵盤を取りつけて、その先に仕組みをつけくわえて弦を弾くチェンバロが生み出されて。

 

話が少し逸れますけど。

「チェンバロ」に類する言葉は「シンバル」が語源なんだそうで。

だからあの金属の円盤を叩き合わせる楽器もシンバルなら、「チェンバロ」も弦を叩くという意味から発達した楽器だし、ハンガリーの「ツィンバロン」もまったく同じなんですね。

そういった中でやはりチェンバロから発達していったのがピアノという楽器。

ギターのように弦を弾くことへ傾きかけた楽器がチェンバロが、それでは強弱が出せないということでやっぱり弦を叩くことに試行錯誤して生まれたのがピアノ。

そして内部はどんどん複雑化して、歴史と人間の叡智で完成された楽器が現代ピアノ、ベートーヴェンやショパンの時代のちゃっち~ピアノとは価値が違いすぎるのです。

 

でも一方で。

余りに創意工夫が詰まった楽器ピアノは、それだけ制作に資金と人の手が必要となってしまう。

自然と金額も高くなり、その構造からとても重い重量の化け物になっていく。

とても「手軽な楽器」とは言い難いのです。

チェンバロは構造すべてがほぼ木製なのに対し、ピアノは内部に強力な弦の張力に耐えられるために鋳造されたスチール製のフレームがあり、コンサートグランドピアノクラスになれば500㎏を軽く超えてしまうようなものもある。

チェンバロはちょっと無理すれば力のある男なら一人でも運べるけど、ピアノはどんなに小型で軽量のアップライトピアノでも百数十㎏くらいは最低あるので一人ではとてもじゃないけど運べない。

ちょっと動かせはしても、たとえば運搬のために車まで運んで車に乗っけるなんてことは一人ではムリ。

 

ガットギターのように、ちょっと楽しめればいいのに、そんな楽器は・・・実はあるんですよ、ヨーロッパでは小型のチェンバロが今だって売られているのですから。

でも、日本という国は経済発展と共に大きくなった企業があらゆることの邪魔もする。

零細企業が生き残れない社会を作り出してしまったのが日本という国で。

ヨーロッパで売られているような小型チェンバロも、今だからこそネット社会で手に入るようにはなっているものの、やはりこれまでの19世紀20世紀では流通が難しい。

そういう中で生まれたのが、トイピアノ。

「ピアノ」とは云っても、弦が張ってあるわけではない。

金属片を中に仕込んで、それを鍵盤を押すことで叩くことができる仕組みになっているものがほとんど。

そして、そういったおもちゃピアノの製造工房がこれまで星の数ほどもあったと云っても過言ではないほどあったらしいのです。

ほとんどが家内工業のものなので、そういう工房は生まれては消え、を繰り返してきたようです。

 

楽器の良し悪しは別として(おもちゃだから)、有名な工房・会社としては以下のものが挙げられるようです。

他にもありますけどね。

 

●ミシェルゾンヌ(フランス)

●シェーンハット(ドイツ系アメリカ)

●ジェイマール(フランス系アメリカ)

●八千代ピアノ(日本)

●イノウエ製作所(日本)

●河合楽器(日本)

 

残念ながら、20世紀でほとんどの会社がつぶれてしまいました。

現在でも残っているのがシェーンハットと河合楽器。

とても残念な製品はミシェルゾンヌ、音がかなり良いのです。

どの会社の製品もどんぐりの背比べで目くそ鼻くそなんですが。

これらのトイピアノは金属片を音源としているために、しかもおもちゃだからという意識があるからか、チューニングがひどいのです。

現代のとてもクリアなチューニングに慣れている耳では最初はかなり「・・・ダメじゃん」としか感じないようなチューニング。

その中でミシェルゾンヌはかなりチューニングがいい。

もうアンティークでないと手に入りません。

 

KAWAIを除けばあとはひどい。

ひどいはひどいのです、が、とても愛らしい音色を持ったものがイノウエのトイピアノ。

イノウエのトイピアノはピンからキリまであるのですが、大きなモデルのものは「ほ~」と少し感心するくらい良いのです。

イノウエは戦後ではアメリカのシェーンハットの製造を引き受けて制作もしていたようなのですが、手を広げ過ぎたせいでしょう、残念ながら1999年に倒産廃業して、その会社所在地も旧住所割り付けになっているので現在ではその当時の所在地も調べることができないのです。

ろくざとしては、このイノウエ製作所は生き残って営業していて欲しかったのですけどね。

次の画像のモノがイノウエの代表的なトイピアノ、ネットオークションで手に入れたものの一部です。

 

 

次のモノもイノウエ製作所のモノ、エンブレムは「CLERE」となっているためイノウエのピアノとは気づかれていない場合が多いのですが、イノウエ製作所の最高傑作です。

画像のモノはろくざの所有するG-Gの3オクターブですが、他に4オクターブの個体もあったようでなんとかゲットできないものかとひそかに願っている楽器の一つがそれです。

 

 

アメリカのシェーンハットは現代でもアメリカで製造販売されているようですが。

音がひどいのです。

 

そしてKAWAIピアノ。

こちらは細々ながら頑張って今でも製造していますし。

それから改造を加えながら、実は中古ではなく今製造販売されているKAWAIのトイピアノは、水準としては過去最高だとは思います。

もちろん「チープな部類で」という意味ですが。

イノウエの最高クラスのモノには残念ながら及びませんが、内部のハンマーアクションが現在のKAWAIはとても優れているのです。

そのハンマーアクション構造は過去のすべてのトイピアノをひっくるめて一番合理的だと思いますよ。

 

そんなトイピアノ。

そんな話。

実は。

今回初投稿なので。

別のことを書こうと思ったのです。

だからここまでが前置き。

(え?!)

 

でも長くなりましたので。

今回書きたかったことは次回に。

 

ということで。

よろしくね~。

 

(● ̄▽ ̄●)

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